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高部 湧吾; 大塚 紀彰; 冬島 拓実; 佐谷戸 夏紀; 井上 修一; 森田 寿; Jaroszewicz, J.*; Migdal, M.*; 小沼 勇一; 飛田 正浩*; et al.
JAEA-Technology 2022-040, 45 Pages, 2023/03
中性子照射場として中核を担ってきた材料試験炉(Japan Materials Testing Reactor: JMTR)の廃止に伴い、軽水炉の一層の安全性、信頼性・効率性向上のための技術開発や革新的な原子炉開発に必要な国内照射場が喪失され、照射試験炉の運転技術や照射技術の継承や人材育成も困難な状況となった。こうした課題に対処するため、代替手段として中性子照射場を海外炉に求めた照射試験の実施に係る検討を行った。「ポーランド国立原子力研究センターと日本原子力研究開発機構との間の試験研究炉の研究開発のための共同研究取決め」に基づきポーランド国立原子力研究センター(NCBJ)が所有するMARIA炉(出力30MW)を中性子照射場として、JMTRの有する照射技術の一つである温度制御システムを導入した照射試験の実施可否を検討した。その結果、JMTRの設計・製作基準に則って製作済であったキャプセルに対し改造を施すことで照射試験の実現が可能である見通しが得られた。改造後に浸透探傷検査、絶縁導通試験及びキャプセルの使用温度である室温300Cの範囲における動作試験等を実施し、良好な結果が得られ、MARIA炉への輸送前準備を完了した。
橘 幸男; 澤畑 洋明; 伊与久 達夫; 中澤 利雄
Nuclear Engineering and Design, 233(1-3), p.89 - 101, 2004/10
被引用回数:10 パーセンタイル:55.63(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)の反応度制御設備は、制御棒系と後備停止系から構成される。通常運転時、反応度は、16対の制御棒で構成される制御棒系により制御される。何らかの原因で制御棒を挿入できない場合は、後備停止系により、中性子吸収材である炭化ほう素ペレットを炉心内に落下し、原子炉を停止する。制御棒の構造材として、Alloy800Hが採用されているが、HTTRでは、スクラム時に制御棒温度が最高約900Cに到達するため、新たに、設計基準及び材料強度基準を定めている。本論文は、制御棒の設計基準,材料強度基準及びこれらに基づく温度・応力解析結果並びに制御棒系と後備停止系に関する試験についてまとめたものである。(本論文は、HTTRに関するシリーズ投稿の一つである。)
菅野 勝; 北島 敏雄; 本間 建三
KAERI/GP-195/2002, p.71 - 75, 2002/00
最近の照射試験では、原子炉材料の照射損傷機構の詳細な解明を目的として、原子炉起動・停止時などの過渡状態においても常に試料を一定温度に保つことによって温度変動の影響(低温照射効果)を除いた照射試験が要求されている。JMTRでは、照射キャプセルの温度制御に関して、従来の手動操作で行っていた制御方式を改良し、ガス層圧力調節系に、原子炉出力信号でガス層の圧力を調整する先行温度制御回路を組込み、ヒータ出力のフィードバック制御と併用して試料温度を制御する新たな方式を開発することで一定温度制御の自動制御システムを構築した。
有金 賢次
JAERI-M 87-063, 133 Pages, 1987/04
JRR-4燃料の低濃縮化計画が原研の試験・研究炉濃縮度低減化計画に基づいて進められている。低濃縮炉心の核設計には、SRACコ-ドシステムが用いられている。本報告は、低濃縮炉心の核設計に用いた解析手法の妥当性を明らかにするため行なったJRR-4高濃縮ウラン燃料炉心のベンチマ-ク計算について述べたものである。ベンチマ-ク計算は、過剰反応度、幅寄性、制御棒価値、熱中性子束分布、ボイド係数、温度係数、質量係数,動特性パラメ-タおよびXeの蓄積による反応度減少の各核特性について実施した。その結果、計算結果と測定結果は良い一致を示し、解析手法の妥当性が示された。